症例Report
『ウサギの子宮腺癌』
:2015. 9. 8
:塩見
症例
ウサギの子宮腺癌 <ミニウサギ 3歳>
稟告
血尿、頻尿で来院。
検査
超音波検査にて子宮に液体貯留が認められた。レントゲン検査では異常はなし。本症例では経過、検査などから子宮腺癌を疑った。
子宮腺癌とは
子宮腺癌は避妊手術をしていないメスのウサギで、最も多く認められる腫瘍の一つです。症状として一番多いのは血尿です。その他に、乳腺の異常や腹囲膨満などがみられることもあります。進行してくると肺への転移、腹膜炎、貧血、疼痛などを生じ命に関わることがあります。有効な治療法としては、卵巣子宮摘出手術です。
手術
オーナー様と相談の上、卵巣子宮摘出手術を行った。
術中の卵巣・子宮
摘出した卵巣・子宮。子宮に所々拡張している部位がある。
その後
摘出した子宮を病理検査したところ、子宮腺癌と診断された。現在、血尿の症状は消失し経過は良好である。ウサギの血尿は子宮疾患が関連している事が多いので注意が必要である。