症例Report
『上腕骨骨折』
:2016. 9. 14
:西川
症例
上腕骨骨折 <日本猫 6ヶ月齢 メス>
稟告
高い場所から落下した。その後、左前肢挙上して痛がる。
レントゲン検査所見
左上腕骨の蝶形骨折が認められた。
[レントゲン画像]
左上腕骨の蝶形骨折が認められる。
治療
本症例は、上腕骨の蝶形骨折で、外固定などの保存療法は難しく手術が適応となる。 手術法は様々あるが、今回はプレートロッド法を選択した。皮膚切開は外側アプローチを行い、橈骨神経に注意を払い骨折部位を露出した。まず骨片をサクラージワイヤーにて固定した後、髄内ピンで骨折を整復した。この状態では回転の力に弱いので、DCPプレートを併用し固定を強化した。プレートは上腕骨の湾曲に合わせベンディング(曲げること)した。
[術中写真1]
撓骨神経を確保している。
[術中写真2]
骨折部位を露出している。
[術中写真3]
サクラージワイヤーおよび随内ピンにより整復。
[術中写真4]
プレートのベンディングの様子。
その後
症状は改善し、再骨折することもなく元気に走り回っている。
[術後1ヶ月半後のレントゲン画像]