症例Report
『大腿骨 複雑骨折』
:2015. 2. 18
:南
症例
大腿骨遠位 複雑骨折 <mix猫 5ヶ月 ♂>
主訴
2Fベランダから落下 後ろ足跛行
レントゲン検査
左後肢大腿骨遠位端の複雑骨折および両側仙腸関節の脱臼と診断。
治療
大腿骨遠位の成長板骨折は、わんちゃん、ねこちゃんでも稀に見られる骨折です。しかし、今回は遠位端の内外側顆も複雑骨折し離断していました。手術前にCT検査を実施し骨折部位をさらに詳細に調べ、手術計画を立ててから手術に望みました。この症例では通常行われるラッシュピン法だけでは固定は不可能と判断し、ラッシュピンに創外固定法を併用した方法を計画しました。また、骨盤狭窄や排便困難といった症状も認められなかったため、仙腸関節の脱臼に関しては無治療にて、経過観察としました。
[術前CT検査]
[手術後レントゲン写真]
経過
遠位に刺入したピンの部分を気にして舐めようとしていましたが、飼い主様の協力もあり元気にご自宅へ帰られました。術後2ヶ月程で創外固定のピンを抜去し、多少の跛行は残るものの現在元気に走り回ってくれています。
[創外固定装着時外観]
[創外固定抜去後]