症例Report
『椎間板ヘルニア』
:2015. 2. 9
:西川
症例
椎間板ヘルニア <ミニチュアダックスフンド 7才 オス>
稟告
急に歩けなくなった。
CT検査
第12胸椎と第13胸椎の間右側に脊髄圧迫像、椎間板石灰化が認められた。
椎間板ヘルニアとは
椎間板に変性が生じ、椎間板物質が脊柱管内に突出することにより脊髄を傷害し、様々な神経症状を引き起こす疾患である。ミニチュアダックスフンド、ビーグル、コーギーなど胴が長い犬種に起こりやすい。脊髄への圧迫や傷害の程度で症状も変わってくるが、軽度であれば疼痛のみで内科治療により症状が良化する。重度になると後肢の完全な麻痺、膀胱麻痺、あるいは脊髄軟化症を引き起こし死にいたることもある。
治療
本症例は後肢の麻痺が急速に起こり歩行不能であったため、直ちに手術に踏み切った。超音波手術器を用いて片側椎弓切除術を行い、突出した椎間板物質を摘出した。
[手術中写真]
その後
術後1週間ほどで歩行が可能となり、現在再発もなく元気に暮らしている。