症例Report
『棘細胞性エプーリス』
:2021. 10. 13
:西川
『棘細胞性エプーリス』
エプーリスとは口腔内に腫瘤を形成する良性病変で線維腫性エプーリス、骨形成エプーリス、棘細胞性エプーリスに分類される。棘細胞性エプーリスは、エナメル上皮腫と言われるようになり、他のエプーリスに比べ骨への浸潤が強く腫瘤のみを切除しても再発することが多い。本症例も切除後再発をしたため当院に紹介されてきた。
症例
雑種犬、14歳、去勢オス
稟告
他院にて下顎にできた腫瘤を切除したが、再発したため当院へ紹介されてきた。
肉眼所見
右側下顎犬歯から左側下顎第2切歯レベルで3cm大のカリフラワー状の腫瘤
CT検査所見
右側下顎骨切歯領域の骨吸収が認められた。
手術所見
右側下顎犬歯から左側下顎第3切歯レベルまで下顎骨を含め切除した。
病理検査所見
棘細胞性エナメル上皮腫
術後経過
術後2ヶ月で再発は認められず良好に経過している。